開園のご挨拶

本文は入園式当日の園長あいさつを、そのまま掲載しております。文中の「本日」は、入園式当日4月10日を指しています。

 本日4月10日、【学校法人こども未来館 陽だまりの丘幼稚園】は、スタートを切りました。

 今日の雨、新しい芽を育てるために降ってくれた“めぐみ”をありがたく感じております。

今日という日を迎えることができましたのも、ひとえに皆様方のご協力があってのことと、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 建設関係のみなさまにおかれましては、正味5か月あるかないかの工期の中で、このようなしっかりとした園舎を建設いただきましたこと、心より感謝申し上げます。

 「この少子化の時代に、なぜ幼稚園?」、「無謀な試みだ」などという声をたくさんいただいてきました。

 私は、この地域に幼児教育に特化した場を作りたかったのです。

 私は5人の子どもを産み育てるまで、本当にわがままな人間でした。子どもたちに、家族に鍛えられながら、自分にできることは何だろうと模索してきました。

「亘理町で、人と人が笑顔で活動できる場所」、「自分にとって幸せな場所」そのような思いで、コーラスグループを立ち上げたり、読み聞かせの会を作ったり、お料理サークルを立ち上げたり、わらべうた交流を行ったりと活動を広げてまいりました。

2011年3月。

  東日本大震災が起こりました。 

  人々の生活は一変しました。

 「この状況で、自分に何ができるのだろうか。」

 「今、みんな何に困っていて、何を必要としているんだろう。」

 そのような思いから立ち上げたのが、【NPO法人亘理いちごっこ】でした。

 <炊出しレストラン>を行いながら、子どもたちが遠慮せずにいられる場所、勉強をサポートする場所を様々な方々のご協力をいただきながら作っていきました。

 そこでは、幼児からお年寄りまで、だれでも寄り添う姿がありました。

高校大学生のボランティア協力もありました。

 「ボランティアをしに来ました」という方たちが、交流する中、帰りには「反対に、あたたかさをもらいました。」という気持ちに変わっていきました。

 【だれかに、何かをしてあげる】から、【一緒に何かをする】。

 それが人と人とのつながりの根底にあること、震災後の活動から、それが地域コミュニティの根底であると改めて認識しました。

 「子どもを見守り育てる場を作っていきたい」という思いから、2018年4月から、NPO法人亘理いちごっこは【わたり家庭保育園いちごっこ】を立ち上げ運営しています。

 家庭的保育は、3才未満児5人をお預かりする場です。子どもたち・保護者と接する中、「この先の幼児教育の大切さ」、そしてひとりひとりを大切にした教育をどのように継続していくことができるかと考えるようになりました。

 震災後、核家族化が進みました。

 子育てを、親だけで、あるいは片親だけで、担う状況が進んできました。

 また亘理町では幼稚園が少なく、幼稚園児の半数は町外幼稚園に多くの通園時間をかけて通っているのが現状です。

  • 地域の子どもたちを、地域の人たちと育てていくことができたら
  • 子どもたちの息遣いを、地域で感じることができる環境があったら
  • おとなとだけではなく、小中高大学生との縦割りの交流から、お互いにたくさんのことを学ぶことができたら

 そのような思いから、【陽だまりの丘幼稚園】を立ち上げるに至ったのです。

 「なぜ、学校法人?」という問いをいただきます。

なにぶん宮城県ではここ40数余年、新設の学校法人の立上げはなかったと聞きます。

  • この地域に、民間教育の場を作りたかった
  • 多様化する子どもたち・保護者・社会に対応していくには、公立の学校だけに教育の使命をゆだねるのではなく、柔軟な民間の教育施設との連携が必要となっていく
  • 現理事長では、限られたことしかできない

 次に続く人たちが、「子どもの教育」を真に考え、人とのかかわりを大切にしながら次のステップへと歩みを進めていくことができるよう【学校法人 こども未来館】を立ち上げたのです。

 立ち上げたばかりのおぼつかない歩みではありますが、みなさま方のご協力・ご助言をいただきながら、柔軟な且つ、確かな教育を行っていく所存です。 

 この学び舎で、子どもたちそして、子どもたちを取り巻くすべての人が、愛に包まれながら成長していくことができるよう、努力してまいります。

 今後とも、ご指導賜りますよう祈願し、理事長のあいさつとさせていただきます。

学校法人 こども未来館
理事長  馬場 照子